2021年01月03日
コラム
【身元保証人②】身元保証契約はなぜ問題になるのか?(福岡の弁護士による無料相談受付中です)
こんにちは!福岡の弁護士の壇一也です。
今回も前回に続き、身元保証についてご説明します。
身元保証が問題となる原因はどこにあるか?
社員を採用する企業としては、その社員の責任で会社に損害が発生した場合には、その損害を賠償してもらいたいと考えます。
通常は、その社員本人が賠償することになりますが、その社員が収入や資産が多くない場合には、十分な賠償を得られなくなります。
そこで、企業としては、家族などと身元保証契約を締結して、その身元保証人から十分な賠償を得たいと考えるのです。
一方で、社員は、何とか企業に入社したいことから、入社時に企業の言いなりになることも多く、そのような場合、不利な契約を締結せざるを得ないこともあります。その一つが身元保証契約ということになります。
そのため、身元保証契約の内容を企業が自由に決めることができるとすると、身元保証人の責任が非常に大きなものになる可能性が高くなってしまいます。
万が一、社員が入社した後に、会社に損害を与えた場合、身元保証人に損害賠償請求をされると、身元保証人も損害賠償についてそこまで覚悟していないケースも多く、その支払いについて疑問に感じたり、抵抗するケースも出てきます。
このようなことから、身元保証に関する問題が発生してしまうのです。
この問題を防止、または解決するために、前回申し上げた法律や裁判例で一定の規制がなされることになります。
次回から、具体的に法律などでどのように身元保証が規制されているのかをご説明します。
前回の身元保証に関するコラムもご覧ください。
【身元保証①】身元保証契約とはどのようなものか?(福岡の弁護士による無料相談受付中です) | 福岡の弁護士 壇一也 (kowa-dan.com)