2017年11月11日
コラム
【離婚:財産分与②】財産分与とは?(福岡の弁護士による無料相談受付中です)
福岡の弁護士の壇一也です(^^)
今回は、財産分与についての一般的なルールをご説明したいと思います。
すべての財産が財産分与の対象となるのか?
離婚に伴う財産分与の際、対象となるのは、夫婦である間に共同で築き上げた財産となります。これを法律的には「(夫婦)共有財産」といいます。
つまり、「共有財産」以外は、財産分与の対象にはなりません。具体的には次のようなものです。
①婚姻前から有していた財産
結婚する前から有していた財産は、夫婦で共同で築き上げた財産とは言えず、財産分与の対象とはなりません。
たとえば、独身時代に蓄えた預貯金は、共有財産とは言えず、基本的には財産分与の対象にはなりません。
②婚姻中に築き上げた財産であっても財産分与の対象とならないもの
結婚生活の中で獲得した財産であっても、それが夫婦で共同で築き上げた財産とは言えないものもあります。
たとえば、夫婦の一方が相続により取得した財産や、夫婦の一方が親から贈与により取得した財産などです。
財産分与の割合は?
では、夫婦共有財産を分ける場合に夫婦それぞれの取り分はどうなるのでしょうか。財産分与の割合の問題です。
法律では、財産分与の割合について明確に定めたものはありませんが、現在の裁判実務では、2分の1ずつとするのが一般的です。
なかには、大変な苦労をされてかなり大きな収入を得るようになった人もいらっしゃいます。そうすると、築き上げる財産の額も相当な額になります。
しかし、そのような場合でも、基本的には、相手の配偶者には2分の1の取り分が認められます。ご自身の大変な努力で大きな財産を築いたと自負されている方からすれば、納得がいかない結論かもしれません。
もちろん、裁判例の中には、大きな収入がその人の特別な才能によるところが大きい場合には、相手配偶者の取り分は2分の1よりも小さくなると判断したものもありますが、それは極めて例外的な場合です。